創立40周年記念誌 地域社会振興財団
126/240

現地研修会は、地域医療関係団体や地方自治体等が推進する保健・医療・福祉事業及び健やかな長寿社会づくりなどに貢献することを目的として全国各地で開催しているところである。本研修会は、地域住民の方々及び保健・医療・福祉に携わっている方々を対象に開催しており、地域医療関係団体や地方自治体等が主体となり、本財団と共同開催で実施している。本研修会は、1983年(昭和58年)度に地域医療従事者が日々の業務が繁忙等で参加できないことから、地域で研修会を開催してほしいとの要望を受け、大分県大分市で「腹部エコーの基礎と症例」と題して、開催したのが始まりとなり、その後も自治医科大学の卒業生が赴く地域の医療事業の発展に寄与するために開催され、徐々に保健・福祉事業などに従事する機関でも開催されるようになった。本研修会の開催にあたっては、次の事項などをテーマとした研修を計画している地域医療関係団体及び地方自治体等からの申請により、本研修委員会において審査し、採択されたものを本財団の現地研修会として開催している。(1) 「住民のための生活習慣病対策」をテ−マにした研修地域住民の方々や地域医療に携わる医師、保健師、看護師及び医療技術者など地域医療従事者の方々を対象に、栄養・食生活、運動・身体活動、休養・こころの健康づくり、たばこ、アルコール、歯の健康、循環器病、がん、糖尿病についての治療及び予防などに関した研修(2) 地域住民の方々に、教育講演等を通じて、自らの健康への関心を高めるための研修(3) 地域社会において保健・医療・福祉事業に携わる方々に、それぞれの事業活動を推進するにあたって必要となる技術及び情報の提供を行い、関係機関の連携を深めるための研修(4) 地域医療に携わる医師・ 保健師・看護師及び医療技術者など 地域医療従事者の方々に最新の医学知識 や技術の提供をすることにより、保健・医療・福祉事業等に寄与できる研修また、2002年(平成14年)度から2011年(平成23年)度までに開催された現地研修会の保健関係・医療関係及び福祉関係の主なテーマは別表のとおりである。高齢化と少子化が同時に進行する地域社会において、一人ひとりが健やかで活力ある地域社会を築いていくためには、住民の健康を預かる保健・医療・福祉事業に携わる方々が共通の目標を持ち、一つのチームとして取り組む必要性があることやこれからの保健・医療・福祉等の事業は、医療従事者だけではなく、地域住民自らが、健康について充分に考え、そして主体的に行動することが重要な課題となっている。このような状況を踏まえ、本財団は、今後も、地域の保健・医療・福祉事業の発展に寄与し、地域住民の健康への啓蒙を高めるためにも、地域医療関係団体や地方自治体等の協力を得ながら、全国各地で開催したいと考えている。現地研修会開催風景116事業概要

元のページ  ../index.html#126

このブックを見る