創立40周年記念誌 地域社会振興財団
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健康福祉プランナー養成塾(以下養成塾)は1999年(平成11年)に第1期生が「卒塾」し、2012年(平成24年)には14期生を迎えている(原稿執筆時はまさに養成塾開講中)。卒塾生総数は328名となり、全国各地で活躍している(すでに退職され、第2,3の人生を謳歌している卒塾生も多い)。また、フォローアップ研修として卒塾生を対象とした研修が、2001年(平成13年)から秋に不定期に実施されている。私は養成塾の初期(どのような体系とするか手探りの段階:スタッフも若く、参加者も熱気あふれる状態)の2期生で、その後栃木県内に勤務地があるという地の利を活かし、ほぼ毎年1〜2日養成塾の聴講をしている。また2011年(平成23年)からは養成塾運営委員会に外部委員として参加しているので、今回の40周年記念誌へ寄稿させていただくこととなった。2期生(2000年(平成12年))はちょうど介護保険制度が始まる時で、様々な分野・職種・年代(20代〜50代)が全国から(西日本が少し多かった)参加し、寝食を共に過ごす合宿状態で3週間を過ごしたので、塾名のごとく「健康と福祉」について熱く議論した日々であった(私は宇都宮市内からの通学であったので、熱い議論にあまり参加できず今でも残念でならない)。そんな状況であったので、卒塾後も交流を続け、毎年持ち回りで幹事となり、卒塾生の出身県へ1泊2日の研修旅行(単なる親睦会?『酔生塾』と名づけている)を実施している。年に1度ではあるが、それぞれの思いや悩みを語りあい、エネルギーをお互いにもらっている。昨年は福島への研修旅行の予定で、幹事が飯館村からの卒塾生(保健師)であった。しかし東日本大震災・原発事故の影響で、飯館村は全村避難状態であり、どうしようかとみんなが思っていたところ、彼女は自身も避難している状態のなか、秋に研修を企画してくれ、会津若松への研修旅行が楽しく実施されたのである。    卒塾生として思う養成塾の良いところは、①幅広い知識や考え方を得られること(魅力的な講師陣から講義が受けられること)②新たな思考体系を獲得できること③年齢、職種・業務に関係なく、養成塾を受講しようとする熱い思いがある仲間・「同じ■の飯を食う」社会人の仲間が全国ネットでできること(人脈構築)④同期だけでなく、卒塾生の仲間ができること(フォローアップ研修の受講や、職場では先輩後輩ではなく同窓生の関係) 等があると思う。1期〜13期の受講生状況を次ページのようにブロック別・年代別にまとめたところ、地の利のためか、勤務地が関東・甲信越地区である参加者が圧倒的に多かった(栃木県の36名はダントツ)。なお、この10年では全国から受講生が参加している。また、職種でみると、特にここ5年では医師やその他の職種の参加が多くなっている。養成塾開催にあたり、受講生のアンケート結果や卒塾生への聞き取り等を参考に、運営委員会で時期や期間等を検討してきた結果が反映されていると思われる。もちろん魅力的な講師陣のご支援も重要な要素で、時代に合わせたカリキュラム内容を構築している事務局の努力の賜物でもある。【2006年(平成18年)第8期は前期・後期で開催、2011年(平成23年)第13期は東日本大震災後のため、秋3日間の研修であった】地域社会振興財団の今後の発展とともに、次の10年でも、時代や地域のニーズを反映した、受講生をひきつける(魅力のある)、そして地域で活躍できる人材育成をめざし、養成塾がバージョンアップして継続することを、卒塾生として、運営委員の一人として望むものである。158栃木県東保健福祉センター所長 大 橋 俊 子健康福祉プランナー養成塾について

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