創立40周年記念誌 地域社会振興財団
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 坂 本 敦 司研究面では、地域医療白書で行われた調査の自由記載欄を活用し、「診療所医師からみたへき地医療問題:『地域医療の現状と課題の地域間格差に関する調査』自由記載欄の質的内容分析」や「医師の勤務地によるへき地医療対策認識の差異:診療所医師調査自由記載欄の内容分析」として自治医科大学紀要に論文発表した。また、地域への医療提供だけでなく「まちおこし・地域づくり」の水準に到ってユニークな活動をしている本学卒業生に着目しそのパフォーマンスに関するフィールド調査にも着手している。その一端を「中山間地域における医療確保と地域包括ケア実践に関する事例分析(一関市藤沢町・新見市哲西町)」として日本プライマリ・ケア連合学会で発表している。地域ベースでの「まちづくり(再活性化)」を取り込んだ健康サービスの展開(新しい政策課題であろう)に関する先進的なノウハウが各地に蓄積されており、今後の分権型社会を見据えると、その共有化が待たれていることは言うまでもない。本研究室はそれら事例の調査・研究やデータの蓄積を行うと共に、健康をキーワードとしてまちづくりに昇華するような地域での活動・研究の支援を志向するものである。関係各位の益々のご指導・ご■撻をお願い申し上げたい。地域医療政策研究室風景28研究室の設立について2004年(平成16年)4月1日、自治医科大学の社会医学系講座を統合する形で地域医療学センターが設置された。センターという大々講座の誕生と共に既存の地域医療支援部から分離する形で地域医療政策部門が新設されたが、法医学部門に併置となったのみで恒常的な部門予算の分配もない状態であった。そこで、「健康福祉プランナー養成塾」の運営を通じて包括的な健康サービスの質的向上が地域社会振興の共通基盤との認識を深めていた本財団によって、財団の所有する地域社会健康科学研究所の中に財団独自の施設として本研究室は新設されたものである。現在、情報研修センター2階第6研修室を研究室に転用して2名のスタッフと研究活動を行っている。スタッフ紹介主任研究員 坂本敦司(自治医科大学解剖学講座法医学部門と兼務、自治医科大学卒 医学博士)、研究員 青山泰子(自治医科大学教養・総合教育部門と兼務、北海道大学大学院修了 行動科学博士)、非常勤職員(研究担当) 安武(飯田)さと子(東京大学大学院修了 社会学修士)、その他事務担当の非常勤職員1名。業務・研究地域社会振興財団が共催する地域医療フォーラム等の発信型集会や自治医科大学地域医療白書等に参画した。特に同白書第3号においては、へき地医療支援機構のユーザー(診療所医師)調査を行って、その分析結果を寄稿し、提言としている。また、単に概念的な提言だけでなく、個々の地域社会の自律的な活動による自らに合ったシームレスな健康インフラの構築(政策)・具現化のためには「新しい公共」を担えるコーディネータやソーシャルデザイナー的な人材の育成が必須であり、財団の行う「健康福祉プランナー養成塾」の企画・運営には研究室をあげて協力している。健康福祉計画研究部門・地域医療政策研究室

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