創立40周年記念誌 地域社会振興財団
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本財団に、へき地などの地域住民の疾病の特異性、病態生理及びその原因の究明並びにその有効な対策について研究を行うため、1973年(昭和48年)4月1日に「へき地生態科学研究所」を設立し、研究所の名称を1998年(平成10年)4月1日に「地域社会健康科学研究所」改称し、開設以来、わが国におけるへき地等の地域医療に関する研究分野において先駆的な役割を担うとともに、基礎的・総合的な研究を積極的に推進していることについては、前掲したとおりである。これらの研究を推進するため、1973年(昭和48年)度より毎年度、財団法人JKA(旧:日本自転車振興会)から競輪の公益資金の補助をいただき、本研究所の① 肝炎ウイルスの感染とその病態機構に関する研究② 脳・神経系代謝性疾患の地域性との関わりにおける遺伝子学的研究血液医学研究部門① 細胞の移動と増殖に果たす凝固線溶系因子の役割に関する研究② 遺伝子治療の実用化み向けた基盤技術の肝発研究と応用研究研 究 内 容研 究 成 果環境医学研究部門は、へき地における環境要因と疾病の発生に関する研究、肝炎ウイルスの感染とその病態機構、血液型遺伝子、生活習慣病を対象とした関連要因と臨床に関する研究、あるいは脳・神経系代謝性疾患の地域性との関わりにおける遺伝子などについて検討してきた。今年度は、肝臓の超音波組織性状診断のために、Rayleigh分布関数の特徴に注目して、ROI分割化によるRF信号包絡振幅ヒストグラム解析により肝硬変の定量的評価の可能なことを証明した。さらに、原子間力顕微鏡により、赤血球表面の抗IgG抗体を検出し、赤血球表面の微細構造を光学顕微鏡以上に繊細に描出することが出来た。今後染色体観察、リポ蛋白構造解析、神経細胞ネットワーク解析、細菌表面構造解析などの水平分解能分野への応用を進める。その他にも多くの研究成果を上げることが出来た。血液医学研究部門では、造血機能、血栓の発生や線溶系のメカニズムについての研究を展開すると共に、遺伝子治療の実用化に向けた研究を行ってきた。今年度は、患者の最適な化学療法のために新規代謝拮抗剤であるcapecitabine と建物及び研究機器を整備してきたところである。特に、最新鋭の研究機器を計画的に整備することにより、研究部門の高度な機能の維持及び拡充が図られており、これらの研究成果は、「地域社会健康科学研究所研究報告集」として、毎年度発刊している。以下に、本研究所において、2002年(平成14年)度から2010年(平成22年)度までに財団法人JKAの補助対象研究機器を使用し、実施した研究とその成果を列記した。また、2002年(平成14年)度から2010年(平成22年)度までにおける財団法人JKAからの補助実績は、別表のとおりである。 ① 自動核酸抽出・蛋白発現解析システム② 生体分子可視化・計測装置③ 蛍光・RI多重染色画像解析システム整備機器38平成14年度部 門環境医学研究部門事業概要

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