創立40周年記念誌 地域社会振興財団
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部 門保健科学研究部門① 自然、生活、社会等の外的環境及び心理、栄養等の内的環境が、健康、老化等に及ぼす影響についての総合的な調査研究病態生理研究部門① 高齢者腎尿路疾患における糖タンパク等の変動に関する研究② 癌の発生・進展に関する分子病理学的研究③ 地域の循環器系疾患の診断と予防に関する研究研 究 内 容研 究 成 果gemcitabineの感受性にcytidine deaminase(CDD)が直接的に関与していることを自動核酸抽出蛋白発現解析システムを用い、CDD遺伝子導入細胞における蛋白発現レベルの解析により明らかにした。また、細胞死の信号伝達に関わるシアル酸転移酵素阻害剤をスクリーニングするための実験系を蛍光RI多重染色画像解析システムにより確立することが出来た。さらに、Trans-Golgi networkにおける分泌顆粒の欠損と異常protein C分泌減少の分子生物学的メカニズムについて検討を続けるとともに、Thiazolidinediones(TZDs)が低血糖を起こさず、糖尿病の有無にかかわらず、immunethrombocytopenic purpura(ITP)モデルマウスを用い、血小板数を増加させることに効果的であるとともに、Hemophagocytic syndrome(HPS)も治療のターゲットになることを明らかにした。その他、凝固・線溶系に関する多くの研究成果を上げることが出来た。保健科学研究部門は、自然、生活、社会等の外的環境及び心理、栄養等の内的環境が、健康、老化等に及ぼす影響についての総合的な調査研究を行ってきた。今年度は、RHAG遺伝子変異解析により、RHAG遺伝子産物のC末端側の構造が重要な役割を担うこと、RHD遺伝子はhominoid共通祖先においてコピー、挿入された遺伝子であることを明らかにし、ヒトABO血液型遺伝子トアンスジェニックラット作成とラットABOホモログ遺伝子のクローニングと発現解析を行った。また、マラリアあるいは環境ホルモンの影響、電気ショックを用いた恐怖刺激のオキシトシンニューロンやA2ノルアドレナジックニューロンへの障害、環境ストレスの内分泌への関与などについて検討し、多くの研究成果を上げることが出来た。病態生理研究部門では、へき地における加齢の微細循環に与える影響や遠隔地に対する診断支援などの研究を行ってきた。今年度は、多チャンネル心電図記録装置を用い、心室頻拍の誘発試験やカテーテルアブレーションを行い、不整脈の発生メカニズムの解明を行っているところ④ レーザー細胞単離① 組織解析装置② 遺伝子多型リアルタイム検出システム③ 超音波診断装置④ 多チャンネル心電整備機器解析システム図記録装置39

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