創立40周年記念誌 地域社会振興財団
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部 門保健科学研究部門① 自然、生活、社会等の外的環境及び心理、栄養等の内的環境が、健康、老化等に及ぼす影響についての総合的な調査研究研 究 内 容研 究 成 果色素性乾皮症の遺伝子であるDDB2タンパクの角膜内皮の遺伝子発現プロフアイルで発現量の高いDDB2遺伝子があり、紫外線照射で内皮での発現が上昇することを明らかにし、トランスジェネックラットでCRe/10Xシステムを利用し赤が緑色に光ることに成功した。さらにスプライシング調節因子であるRNPS1がリン酸化で調節を行うことを明らかにした。これらの研究に蛍光・RI多重染色画像解析システムと血管老化因子定量システムが利用された。ES細胞、センダイウイルスベクターを用いたGFP遺伝子をES細胞中入れる研究、骨髄細胞移植後エリスロポイエチンに対する反応が1年後で20倍(8-9%)以上に増加に関する検討。拡張型心筋症のTo-2ハムスターを用いた心筋のtranslocationとcleavageの検討、さらに、心筋のdystrophinと生存率との間に相関があることも明らかにした。また、アポプロテインE欠損マウスにおけるアデノウイルスベクターによるインターロイキン10遺伝子転移の動脈硬化抑制については、炎症が動脈硬化の主たる要因であること、AAV5-mlL10をアポE欠損マウスのtibial筋に注入し、抗炎症作用やコレステロール低下効果により動脈硬化を抑制することを明らかにした。また、AAVベクターの産生するE1,E2A,E4,VARNAがAAVベクター産生にとって価値があることを示した。これらの研究に、FACSCaliburHGフローサイトメーター、組み換えアデノ随伴ウイルスの作製精製システム、リアルタイムin-vivoイメージングシステムが利用された。保健科学研究部門は、自然、生活、社会等の外的環境及び心理、栄養等の内的環境が、健康、老化等に及ぼす影響についての総合的な調査研究を行ってきた。今年度は、慢性肝疾患の線維化マーカーである血清III型プロコラーゲンN末端ペプチドを特発性間質性肺炎における血清線維化マーカーとして用い、血清III型プロコラーゲンN末端ペプチドが特発性肺線維症における抗線維化療法の適応及び治療効果判定の補助診断法として有効であることを明らかにした。脳や膵など多数の細胞においてノイロンのCa活動性をグルコースが活性化している。Ghrelinは① 環境誘発の肥満・高インスリン血症の細胞分子機構解析システム整備機器44

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