法よって、造血幹細胞遺伝子治療法を、より効率的かつ安全にヒトへ応用することが可能になると思われる。部 門保健科学研究部門① 自然、生活、社会等の外的環境及び心理、栄養等の内的環境が、健康、老化等に及ぼす影響についての総合的な調査研究研 究 内 容研 究 成 果多因子遺伝性疾患の分子遺伝学的背景の解析のために遺伝子発現解析、SNPs解析を行った。遺伝子発現の差異、疾患発現に有意な遺伝子のSNPs情報、薬剤感受性の個体差などによるテーラーメイド医療の確立などを目的として、ノックアウトマウスを用いた遺伝的背景と環境要因の解析を行った。難治性血栓溶解障害をきたす重症感染症に伴う播種性血管内凝固症候群(DIC)を対象に、Ultramarkマイクロプレートリーダ等を用いて凝固線溶系分子マーカーを測定し、臓器障害および生命予後との関連性について検討した。血漿plasminogen activator inhibitor-1(PAI-1)値は、凝固線溶系分子マーカーと生命予後との多変量解析から、DIC診断時の独立した危険因子であることが明らかとなった。血漿PAI-1値が敗血症DICにおいてDICの遷延化および多臓器不全に密接に関与するとともに、生命予後を規定する重要な因子であることが明らかとなった。さらに、血管内膜へ転移した癌細胞が、内腔を閉塞することなく正常血管内皮細胞を置換し増殖する特異な病態である血管内膜癌症の病態についても解析した。保健科学研究部門は、自然、生活、社会等の外的環境及び心理、栄養等の内的環境が、健康、老化等に及ぼす影響についての総合的な調査研究を行ってきた。環境応答・肥満・高インスリン血症の責任組織である、視床下部摂食中枢・膵島β細胞の機能を解析した。環境ストレスにより摂食が変化することは動物実験およびヒトにおいて良く知られているが、中枢神経機構は十分解っていない。妊娠・授乳期およびある種のストレスが摂食を亢進することが知られており、本研究では神経ペプチドProlactin-releasing peptide (PrRP) がストレスによる摂食変化を仲介する因子である可能性を指摘した。これらの条件下で摂食中枢のGalanin-like peptide (GALP)神経ペプチドが活性化されること、GALPは急性に著明な摂食亢進を起こすことから、これらの環境−摂食連関の仲介因子としてGALPが機)整備機器51
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