部 門研 究 内 容化研 究 成 果癌抑制遺伝子、癌関連遺伝子の発現消失の関与が注目を浴びている。そこで、DNA異常メチル化による癌抑制遺伝子、癌関連遺伝子の発現消失をターゲットとして、潰瘍性大腸炎の前癌病変としての意義を明らかにする。そのためには、病変組織から癌部と非癌部を正確に分離することが重要であるが、肉眼的には癌であっても、癌組織には正常な細胞や非上皮系細胞が混在し、遺伝子解析を行なう際の障碍障害となる。本事業で、癌の遺伝子解析研究を行う際に、凍結切片作成のためマイクロダイセクションにより癌組織の中からさらに純粋に癌細胞を抽出し、上記の研究に供することができた。また、胃癌の発生機構の解明の一手法として、リアルタイムPCRシステムを用い網羅的な解析により個々の候補遺伝子発現について、詳細に発現定量を行ってきた。また、エピィジェネティクスな変化については、候補の癌抑制遺伝子のメチル化の有無が検討されている。本事業では、胃癌の組織の遺伝子解析として、RNAを抽出しその発生機構を明らかにするため、胃癌手術症例の組織検体を用いた遺伝子発現解析を行った。整備機器搬入後、現在まで80検体の進行胃癌症例のDNA抽出を終了している。現在、これらの検体のDNAを用い発癌機構に関連する遺伝子の遺伝子多型とDNAのメチル化を解析し、さらにこれら結果と各症例の臨床病理学的因子との関連を検討中である。さらに、胃、大腸、膵臓、肝臓などの消化器臓器の癌の発症機転にとって、細胞周期の解析は重要なものである。本来、正常細胞には細胞周期が存在し、異常な増殖をする事なしに生理的機能を発揮するが、癌細胞はその細胞周期における増殖制御機構から逸脱し、常に無秩序な増殖をする事で臓器や組織の正常細胞を凌駕し、ついには個体を癌死に至らしめる。本事業では、がん細胞を細胞周期から逸脱せしめている未知の遺伝子（癌遺伝子）の同定とその機能を解明し、その癌遺伝子をターゲットとした癌細胞を正常細胞周期に戻す手段を見いだし、新しい治療戦略の開発を目指した。これまで、膵癌細胞の増殖浸潤に重要な役割を果たしていると考えられてきた膵星細胞（PSC）が系代培養や特殊培養を行う事により、自整備機器57
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