創立40周年記念誌 地域社会振興財団
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中央研修会は、地域社会において保健・医療・福祉事業に携わる方々が、業務に関連した最新の知識と技術を習得し、質の向上を図り、地域社会の発展に寄与するために1975年(昭和50年)より開始された。別項の資料のように2002年(平成14年)から2011年(平成23年)までの10年間に19のコースで実施され、延べ4,467人が受講した。研修は自治医科大学地域医療情報研修センターで行われている。地域社会振興財団の事業の1つの柱という位置づけである。個人的には1999年(平成11年)より、前任の柳川洋名誉教授から保健活動研修会の担当を引き継ぎ、地域社会振興財団の研修委員として参画してきた。2006年(平成18年)に前研修委員長の伊東紘一教授(現名誉教授)が自治医科大学を定年退職するにあたり、後任の研修委員長を仰せつかり、今日に至っている。資料でも明らかなように、コースによって数多くの受講者を集めているものと、そうでないものがある。中央研修会が始まった当初は、特にコ・メディカルスタッフへの生涯教育の機会が今日ほど恵まれてはおらず、多くのコースで数多くの受講者を集めていた。しかし今日ではさまざまな研修の機会があり、中央研修会もその中のひとつということで、他の研修の機会などに埋没してしまっているきらいがあるのかもしれない。ここ数年は小委員会を設置して、研修のニーズの確認などを行い、内容の見直しや、場合によってはコース自体の見直しを図っている。また、以前は地域医療情報研修センター内に宿泊施設があり、いわゆる「かんづめ研修会」として濃密な研修を提供できていたが、宿泊施設がなくなったために、遠方からの受講者は宇都宮や小山のホテルに宿泊して受講している。そうなると、中央研修会の会場が現在の地域医療情報研修センターであることが果たして受講者にとって最適なものかどうかを検討する時期にも来ているのかもしれない。最近の潮流として各大学は研究促進などの目的で学内に安価な宿泊施設を設ける傾向にあり、自治医科大学もこのような流れに乗ることができれば、最も好ましい解決となる。逆に、例えば東京などで開催した場合には、受講者にとっては都合が良いとしても、学内からの講師や受講者には負担が大きなものとなることも配慮する必要があろう。コースによっては外部機関とタイアップし、専門職などの認定や更新の際の単位取得に結びつけて、受講者を集めているものもある。良い方向としてのあるべき1つの姿として、大いに参考になる。直接担当する保健活動研修会は、定員40人のところを受講者は過去10年間は平均16.5人で、定員の半数にも至っていない。近年は保健活動における調査研究に特化して研修会を実施しているが、受講者数が伸びていないのが現状である。その背景として本コースの受講者は特に市町村の保健師などの地方公務員が多いが、近年の厳しい財政事情で、研修に関する予算などは削減対象になりやすく、そのための受講者の減少の可能性も視野に入れている。また、専門職としての認定についても一般的ではない分野なので、単位修得なども誘因とはなりにくい。一方で受講者は地元栃木県や関東地方に限定されず、全国各地から集まっており、本研修会の意義もそれなりに認知されているのだろうと考える。また、研修会の趣旨として、現在3日間の研修会で講習する内容以上に、当該研修で築いた人脈(講師対受講者、受講者同士)が将来の仕事や調査・研究に結びつけばありがたいと考えている。この観点からは実施する側の利点もあるので、さらに魅力あるプログラムとし、受講者を集める工夫をしたいと考えている。なお、中央研修会の受講者には現地研修会の案内(というよりも、宣伝)も行い、中には現地研修会を企画する受講生も出てきているので、このようなタイアップも今後、広めていきたい。85研修委員会委員長 中 村 好 一中央研修会

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