研究機器の整備事業
当財団の「地域社会健康科学研究所」は、地域社会が抱える保健・医療・福祉等の諸問題に関する基礎的・総合的研究を継続して実施していますが、これらの調査・研究事業に必要な研究機器は、公益財団法人JKAからの補助金(競輪公益資金)により実施しています。
特に、最新鋭の研究機器を計画的に整備することにより、研究部門の高度な機能の維持及び拡充が図られており、これらの研究成果は、毎年度「地域社会健康科学研究所報告集」として発刊し、各都道府県保健福祉部など関係方面に配付しています。これらの研究事業により、地域医療発展の一助となるよう努めています。
令和4年度整備機器
整備機器名:ハイスループット シングルセル解析装置 | |
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研究テーマ | 整備機器 |
『難病に関する基礎的研究』 分子バーコードと微小液滴作成技術を利用した、単一細胞レベルの解析(シングルセル解析)を可能とするための検体処理装置です。汎用性が高く、さまざまなシングルセル解析に利用可能です。2010年代になって開発されたこの新手法により、患者検体など多様な細胞が混在した検体における細胞集団ごとの遺伝子発現量の比較のみならず、これまで捉えることのできなかった希少な細胞亜集団の検出や、細胞分化過程の詳細な解析が可能となっています。 この機器を導入することにより、ミトコンドリア病の病態解明と治療法の開発、心不全の原因として注目されている心アミロイドーシスの病態解明を目指します。 また、独自に開発した光標識技術を用い、癌細胞と周囲微小環境細胞の相互利用を明らかにし、新規治療開発を目指します。 |